七段 読み方。 藤井七段 タイトルかかる棋聖戦 控え室で棋士が指し手を検討

加藤一二三が見た、藤井聡太七段の稀有な才能「短期決戦でも持久戦でも、どちらでも戦える」

七段 読み方

井上九段と共に検討を行っていた佐藤義則九段は、「同じ戦型でも、1手違うだけで将棋はかなり変わりますが、それに対して藤井さんは正々堂々と受けて立つという雰囲気を出しています」としたうえで、「これから激しい攻め合いが予想されます。 今は渡辺さんのほうが明らかに攻め続けていますけど、ここで藤井さんが攻め合いに出るのか、もうしばらく受けるのか、作戦の岐路だと思います」と指摘していました。 今回もたぶん、残り時間をかなり少なくして戦うことになるんじゃないかと思います」と分析していました。 飯島栄治七段は、午後3時すぎまでの展開について「お互いに攻め手を繰り出していて、中盤の攻防が激しくなっています」としたうえで、「藤井さんは渡辺さんの駒を呼び込んで反撃に転じていて、かなり自分を追い詰めて、一か八かの勝負に出ている印象です。 その攻めがうまくヒットするかどうかが、このあとのポイントになると思います。 攻めのダメージが薄いと、渡辺さんのその後の反撃が厳しくなるので、渡辺さんに形勢が偏っていくんじゃないかと思います。 この先10手くらいが注目で、中盤の最も重要な局面にさしかかっている状況です」と話していました。 また、上村亘五段は「藤井七段の攻めに対して、渡辺棋聖が攻めを合わせるのかどうか、という状況ですね。 すでに攻め合いになる展開を迎えているので、長期戦にはなりづらいと思います。 今は勝負どころで、まだ形勢は見えないのでどちらが優勢とも分かりませんが、もう少しすると形勢がはっきり見えてくると思います」と話していました。 控え室では、藤井七段の師匠の杉本昌隆八段も勝負の行方を見守っています。 杉本八段は、午後4時すぎまでの局面について、「渡辺三冠が、藤井七段の得意な形にあえて誘導した気がします。 ここはかなり重要な局面で、渡辺三冠は藤井七段に攻めさせることで余らせて勝とうとしていますから、藤井七段は細い攻めをうまくつなぐことができるかどうかという勝負になっています」と見立てを話していました。 そのうえで、タイトルがかかる16日の勝負については、「もちろん、タイトルを取るという意味ではきょうで決めたいですね。 これを落として2勝2敗ではタイトルホルダーの渡辺さんが有利だと思いますので。 でも、『勝てばタイトル』というのは周りが思うことで、本人がそれを意識すると指し手がぶれてしまいます。 目の前の勝負で最善を尽くすことだけを考えるのがいちばんで、藤井七段はそれができるので、この先の局面も自分の読みを信じて戦ってほしいです」と話していました。 杉本八段と共に対局を見守っている藤井七段の姉弟子の室田伊緒女流二段は、藤井七段のタイトル挑戦について、「年々成長しているので、いつタイトルに挑戦できるかは時間の問題とは思っていましたが、一気にここまで来たなという感じですね。 さらに、ダブルタイトル戦で慣れない環境でもあるので想像以上に大変だろうと思いますけど、ふだんどおり自分の力を出して悔いのないように1局を終えてほしいです」とエールを贈っていました。 また、タイトル戦で見せている和服姿については、「昔、藤井七段が子どもの時の大会の決勝戦で和服を着ていて、あのイメージしかなかったんですが、今は大人びて和服もしっかり似合っていて、すっかり棋士の顔をしていますね。 言動もそうですけど、高校生だっていうことを忘れますよね」と笑顔で話していました。

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羽生善治九段は6位 藤井聡太七段は93位 将棋界の席次はどのようにして決まるか(松本博文)

七段 読み方

先日、棋聖戦5番勝負第1局で渡辺三冠に一勝したばかりの藤井聡太七段。 さらに昨夜、木村一基王位への挑戦権を得たうえ、竜王戦でも本戦に進出するなど、その快進撃は止まらない。 遡ること2016年末、藤井七段のデビュー戦の相手は、ひふみんこと、加藤一二三九段だった。 今年2月、加藤九段は著書の中で藤井七段について詳細に綴っている。 62歳の年齢差がある対局ということでも、ずいぶん話題になったものだ。 そもそも藤井七段がデビューした際には、それによって最年少棋士記録が62年ぶりに更新されたということがニュースになった。 それまでの記録保持者はいうまでもなく私だった。 私は14歳7か月で四段になっていたのに対し、藤井七段は14歳2か月で四段になった。 「記録を破られたのが悔しくはありませんか?」と質問されたこともあったが、「全然悔しくありません」と答えていた。 強がりなどではない。 どうしてかといえば、これは私のあずかり知らないところで彼自身がつくった記録だからだ。 私がまったく関与していない記録なのだから悔しがる理由はない。 彼の登場によって、私の記録が62年間、破られていなかったとあらためて世間に知ってもらえたことは、むしろありがたかった。 その私がまだ現役であり、藤井七段と対局するということで、ニュースの価値がさらに大きくなっていたのが当時の状況だ。 歴史的なこの対局は、先手の私が矢倉で行こうとすると、藤井七段も追従してきたので相矢倉になった。 対局前に読売新聞の企画で対談をしていたが、そのとき彼は「正攻法を教わりたい」と言っていた。 その言葉に偽りがないのがはっきりと感じられたものだ。 このとき序盤は私の攻めを藤井七段が受けていた。 その段階でも対局観がすばらしいのがわかった。 そのうえ、攻めに転じてからも隙がなかった。 驚かされるようなスピードで私の玉を寄せきった。 途中、私がミスをして勝機を逃す場面があったとはいえ、藤井七段の将棋は見事だった。 とても14歳のプロデビュー戦とは思えなかった。 こうして藤井七段と対局できたことは本当によかったと思う。 実際に対局してみてこそわかることがあるからだ。 彼と対局することなく引退していたなら、その才能を肌で感じることはできなかったのだから、大きな心残りになっていたはずだ。 jp 『天才の考え方 藤井聡太とは何者か?』加藤一二三/渡辺明 著 先手となって腰掛銀を選択すれば この原稿を書いている2020年2月の段階で藤井七段は、朝日杯将棋オープン戦の三連覇へ向けて好スタートを切っていた。 私が解説を務めた本戦トーナメントの第二局でも、彼の資質の高さにはあらためて驚かされた。 菅井竜也七段(当時、現在は八段)、斎藤慎太郎七段(当時、現在は八段)に連勝して、準決勝へ駒を進めたのだ。 菅井七段は2017年に王位、斎藤七段は2018年に王座に就いているタイトル経験者である。 現在の将棋界では最上位にいる棋士の一人、ということだ。 そうした相手にひるむことなく見事な将棋で勝ったのだ。 とくに注目したいのは斎藤七段を相手にした二回戦で見せた「角換わりの腰掛銀(こしかけぎん)」である。 現在の将棋界の最新形、流行形といえるものだが、途中の選択肢が多く、厳しい駆け引きが展開されやすい。 斎藤七段もよく使う戦法であり、どちらが有利だとは見極めにくい攻防が続いた。 そのうえでしっかりと勝ちきってみせたのだ。 腰掛銀そのものは私も若い頃からよく指してきた。 しかし最近の腰掛銀では、私たちの時代には考えにくかった斬新な手順が見られるようになっている。 それだけにうまく使いこなすのが難しい。 藤井七段はこの戦法をよく研究しているのがわかった。 すでに得意戦法にしているといってよく、藤井七段が先手となって腰掛銀を選択すれば(斎藤七段との対局でも藤井七段が先手だった)、相手とすればかなり厳しい。 それだけ自分のものにできている。 藤井七段の長所は、研究を結果に結びつけられていることだ。 普通はそれがなかなかできない。 十代のうちからこうした結果が出せているのは驚異的である。 だからこそ、これからまだまだ伸びていくのは疑いない。 その若さで持久戦をいとわない この本戦トーナメントで興味深かった点はそれだけではない。 斎藤七段との二回戦で見せた将棋を陸上にたとえるなら、中距離の1500メートル競走のようなものだといえる。 対して、菅井七段を相手にした一回戦では長距離(持久走)の一万メートル競走のような将棋をして勝っていた。 この段階で藤井七段は17歳だ。 その若さで持久戦をいとわないことは、それだけでも特筆に値する。 中学生棋士としての先輩である私にしても、谷川浩司九段、羽生善治九段、渡辺明三冠にしても、若いうちはどちらかというと短期決戦型になっていた。 長い勝負はできるだけ避けようとするものなのに、藤井七段にはそうした意識がないのではないかと思われる。 最後に勝てればそこまでの道筋は問わないとばかりに、短期決戦でも持久戦でも、どちらでもかまわず戦える。 努力だけでは得がたい個性といえる。 大学進学をしないことに賛成な理由 藤井七段は最近、将棋に集中したいということから大学進学はしないという意思を示した。 これについては私も賛成だ。 勉強でいえば、彼がどの科目が好きなのかはわからない。 だが、好きな分野があるなら、進学しなくても本などでも学べる。 私は中退ながら早稲田大学に進んでいたが、知識のほとんどは、学校ではなく本から吸収していった。 そういうやり方もできるのだから、大学の勉強に時間を取られすぎるより、いまは将棋の研究に邁進したほうがいいと思う。 糸谷哲郎八段は、大阪大学の大学院まで修了して竜王になっている。 そんなことができる人はなかなかいない。 藤井七段と糸谷八段のどちらのキャパシティが大きいかといった問題ではない。 いまの藤井七段がさらに上を目指していくなら、毎日、最低でも3時間は将棋の研究をする必要がある。 その時間を確保することを優先して考えてほしいということだ。 私は藤井七段がデビューした頃から「いまは天才に近い秀才。 20歳で八段になっていれば天才と呼びたいが、どこかで伸び悩んで20歳で六段あたりでいれば普通の人になる」という言い方をしていた。 すでに七段になっているということでは、「普通の人ではなかった」といえる。 だが、やはり天才と呼べるところまで行ってほしい。 そのためにも早く八段になることが望まれる。 現在の八段に昇段する条件は、竜王位一期獲得、順位戦A級昇級、タイトル二期獲得、七段昇段後公式戦190勝のいずれかになる。 彼にはA級昇級によって八段となり、その勢いのままA級順位戦で一位(最高成績者)となって名人戦の挑戦権を得てほしい。 私は18歳でA級となり、20歳で初めて名人戦に出た。 藤井七段なら22歳くらいまでに名人戦に出られるかどうかが目安になる。 「秀才型」の天才と「対応型」の天才 藤井七段は「秀才型の天才」である可能性が高いと思っている。 天才には「秀才型」と「対応型」がある。 秀才型の天才というのは、継続的な研究ができるタイプだ。 努力を続けることも才能なので、努力によってもともとの資質を伸ばしていくタイプである。 羽生九段もここに含まれると思うので、タイプとして藤井七段は羽生九段に近い。 対応型の天才というのは、「ここ一番」というときに集中して研究して、それを結果に結びつけられるタイプだ。 大山康晴十五世名人がその代表に挙げられる。 大山先生は「タイトル戦の数日前から調整した」と著書にも書いていた。 短期的な調整をしっかりと結果に結びつけられていたということだ。 大山先生のマネは、誰にでもできるわけではない。 しかし藤井七段であれば、これから羽生九段に負けない成長を遂げていくことは考えられる。 いまの将棋界において、将棋ファンでなくても名前を知らない人がいない棋士は、羽生九段と藤井七段くらいだろうか。 そういう存在だからこそ、将棋界のためにも立ち止まってほしくない。

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【甘口辛口】渡辺棋聖の16連続王手も読み切った藤井七段 何が何でも勝つ、意気込みが表れたスーツ姿

七段 読み方

午前9時から始まった対局は、午後7時12分、142手で渡辺明棋聖(36)の勝ち。 連敗の渡辺が藤井の持ち時間を削る指し回しで優位に立ち、かど番をしのいだ。 藤井七段は対局後、取材に答えた。 研究の範囲で進んでいったのか、どの辺までが想定された展開だったのか。 藤井 九九飛車を打たれたところで対応を誤った。 その後でも、いくつかミスが出てしまった。 -2連勝から、タイトル戦で初の黒星に 藤井 きょうの将棋の内容を反省して次につなげたいと思っています。 -次局へ向けて 藤井 またすぐにありますので、いい状態で臨めるようにしたいと思います。 -形勢が思わしくない印象だった 藤井 九九飛車が読みになかった。 形勢としてはいい勝負なのか思った。 まとめ方が分からなかった。 -2勝0敗で迎えた対局でいつもと同じような心境だったのか 藤井 自分としてはまだいける攻め方だと思ったが途中でちょっと何回か、ミスが出てしまった。

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