さよなら を 教え て 考察。 さよならを教えて

CRAFTWORK「さよならを教えて」 レビュー(全体の構造) *ネタバレあり|ティッシュ専用ゴミ箱2|note

さよなら を 教え て 考察

*がっつりネタバレあり。 もしそれが真理だとしたら、愛とはなんて身勝手なんだろう。 だとすれば、僕は人を愛することが出来る。 僕は自分が他人に愛されるだなんて思ってない。 僕が何をしたって、相手からの愛が得られるとは思わない。 主人公は夕暮れの校舎を彷徨いながら、少女達とかかわり、歪んだ愛を抱き、傷つき、壊れていく。 そしてラストに(実際にはかなり早い段階でわかるのだが)、少女達は主人公の妄想にすぎなかったことが明らかになる。 自分のつくりだした妄想を、自分で愛す。 これほどまでに自己中心的で自分勝手な愛があるだろうか。 例えば、屋上の少女。 主人公は彼女を、「父親にレイプされて、立ち直れずに、世界の全てを呪っている」そんな少女だと設定していく。 他の少女に関してもそうだ。 そして主人公は決意するのだ。 これは男の夢であり、妄想だ。 現実でこんなことを言ったら「気持ち悪い」の一言で終わりだろう。 それは妄想の押し付けにすぎないから。 いわばオナニーだ。 というか顔射だ。 そのくらい「キモい」。 ただ、こんな歪んだ構造が長続きするはずもない。 なぜなら、助けようと決心した少女は、エンディングで必ず主人公によって殺されてしまうからだ。 自分をなにかに投影して、でも自分の思い通りの理想を押し付けることにも失敗して、自分を傷つけていく。 『特別な自分』は『特別にダメな自分』でしかないのだった。 後悔のたびに、涙を流すたびに、嘘をつくたびに、自涜をするたびに、消えてなくなりたくなる。 ここでさよならをして、そして主人公が新たな一歩を踏み出せたのなら、物語は「自己救済」の物語としてハッピーエンドを迎えたかもしれない。 だが、この寓話はそんな陳腐なハッピーエンドを許さない。 なぜなら、それは救済でなんでもない、ただの自我の崩壊だから。 防衛機制によって作りだした妄想を、自分の手で殺してしまう。 これは症状の悪化でしかない。 自分の中に意味を探しても、何も出てこない。 からっぽ。 徹底的な自己否定の果てに現れたのは、自己の喪失。 結局、主人公は無理やり自分に意味付け加える。 しかも以前よりも悪い形で。 妄想の中に留まりながら、現実の医者(大森となえ)に依存している。 自律行動すら疑わしいその構図は、最悪としか言いようがないだろう。 そしてそのまま幕はとじる。 これは、徘徊し空転する自我の物語だったのではないだろうか。 自分の中に何も見つけられない男が、自分の妄想の世界を作りだした。 これは自我の分裂・乖離。 男は、妄想の世界の住民を愛するようになる。 自己愛であり、精神的な救済でもある。 この時期の主人公は一番落ち着いている。 ところが、姉などの手によって現実を見せられる。 そして妄想の世界の動揺。 この世界に自分が存在していることを肯定するために、襲ってくるはずのない何かから少女(自分)を守ることを決意する。 襲ってくる者 少女たちを傷つけ、その羽根をもぐ者 は怪物である自分なのだと知る主人公は、少女である自分を殺してしまう。 自己による分裂した自己の否定。 少女たちと「さよなら」をしたところで、自分のなかには何にもないのだと気が付く。 自我の喪失。 自分のなかに何もみつけられない男が、新しい自分の妄想の世界を作りだした。 そして終幕…。 物語は一週して、さながら夢の終わりのような淋しさがプレイヤーを襲う。 自己肯定のための自己否定。 これが「さよならを教えて」である。

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「さよならを教えて」全ルートクリア感想

さよなら を 教え て 考察

自信のない自分を棚に上げて、自分よりも弱っている相手に手を差し伸べる。 自分以外のなにかを救うフリをすることで自分を納得させるんです。 文句なしに面白かったが、なんかもうつらいの一言だった。 人見先生のことが全く他人事だとは思えなかったからである。 このゲームはプレイヤーの名前をデフォルトから変えることができるが、この仕様もそんな効果を狙ってのことだったかもしれない。 物語には結局救いも何もあったものではないが、だからこそゲームと現実の境界を歪める勢いで我々に迫ってくる。 上記に該当する方はご遠慮くださるよう、あらかじめお願い申しあげます。 は、非常に的を射ていると感じた。 以下メモ帳。 厄介なことに、人は自分だけで自分の意味を決めることができない。 私が私であるという保証は対自的には決して明らかにはならず、他者の承認に依存するよりほかにないのである。 だからこそ、学歴や収入といった、社会共通の地位が価値を持つことになる(否が応にも価値を持たされてしまう)。 そこにしか自分の価値を見出せない人間は、一生満たされないか、他者を卑下するかの二択を迫られることとなる。 さて、その、承認をくれる他者を自らによって仮構したところで、それは対自的な承認にすぎず、自己愛の域から出ることはできないだろう。 ゆえに想像の美少女からの承認を得て自己の意味を規定しようとする人見の試みは、破綻せざるを得ないのである。 たとえばお互いに弓矢を向け殺しあうこよりとのシーン。 何度殺しても/殺されてもやりとりは終わることがない。 自己承認の闘争はどこまでも続く。 どうあがいても失敗するこの試みを形だけでも成立させるためには、現実と虚構、自己と他者の線引きがあいまいになる黄昏時=誰そ彼時に留まるよりほかにないために、人見の時間は黄昏の時のなかで止まることになる。 そしてそれが限界に達した時(すなわち、人見が自らで作り出した世界の矛盾に耐えられなくなった時)、彼は仮構された己の意味さえも失ってしまう。 彼が己の意味を得るためには、唯一実在するヒロインであり、重度の鬱病で入院している睦月を現実に救済しなければならない。 だが、睦月の救済は、死体蹴りレベルの皮肉として描かれる(注1)。 人見は先生としての自分の意味を仮構し、「自分よりもかわいそうな誰か」を救済することで自身もかりそめの救いを得ようとするが、重度の鬱で入院していた睦月が病院から出ることができたのは、彼女が「自分よりもかわいそうな人見」を見たからである。 唯一の実在する他者である睦月との会話によって一時的に妄想の世界から脱するきっかけを掴んだ人見は、結局妄想の世界へと回帰することになる。 睦月との最後の会話で、人見は「先生」ではなく「人見さん」と呼ばれるのだが、彼はそれに耐えられず(誰でもない「人見さん」である事に耐えられず)、結局妄想世界のなかで会話を閉じることになる。 そうして現実世界にも、教育実習生として仮構された世界にも居られなくなった人見は、新たにインターンとしての意味を仮構することになる。 実習生にせよインターンにせよ、彼は「先生」と呼ばれることにしか自己の意味を見出せなかったのだ。 そうして世界は黄昏の、自己と他者の境界が曖昧になった妄想世界へと回帰する。 そうして一度は「さよなら」を告げたヒロインたちが再び現れ、「先生!」という声とともに物語は終わりを迎える。 この結末は、どのような道筋をたどろうとも決して変わることはない。 人に怯え、自分自身を憎み、そこから目を逸らすことすらできず、絶対的弱者にすがることでしか自身の意味を見出すことができない。 この話を、単なる不快なものとして受け止められるのならその方が良い。 しかし現実に敗れ、戦うことも逃げ出すこともできなくなり、黄昏時に囚われてしまう人間がいることを、どうか覚えていてほしいとも思うのだ。 書きたいことはたくさんあるけど、とりあえずこの辺で。 以下雑考 ・(注1) この点に関しては、一緒にゲームをプレイさせていただいた先輩からも示唆を受けた。 ・人見は教育実習生を完遂することすらできなかった、というのは記しておかなければならない。 「来週」にあるという彼が受け持つはずの授業は、しかしその「来週」を迎えることすらできず、行われることがない。 彼は自身で仮構した意味をも恐れている。 両親と姉が教師であるというコンプレックスからの強迫観念によって進まざるを得なかった教師の道は、彼にとってはつらく、やりたくもないことであったろう。 実際、教室で睦月相手に授業の練習をする彼の手つきはたどたどしい。 彼は教師を務めることにすらも恐れがあるのである。 だからこそいつまでも、彼は何の責任もない授業前の日付に留まることになる。 ・話の密度がすごい、ライターの技量には舌を巻く。

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「さよならを教えて」全ルートクリア感想

さよなら を 教え て 考察

「さよならを教えて」と言うゲームを知っていますか? 18禁ゲームなので、未成年が知っていたら困るのですが、 丁度今何度目かのプレイをしています。 何故か夏になるとやりたくなるゲームです。 18禁だからというだけでなく、色々人を選ぶゲームですが、 このゲーム中で、「マリオは麻薬中毒者の見ている夢なのではないか?」 と言う話がありました。 勿論、マリオと名指しにすると色々と問題があるので、 どのゲームと特定してはいませんが。 きのこを取ると大きくなったり、 というのは普通ではありえない。 つまり、きのこはマジックマッシュルームなどに代表されるドラッグ類。 そのドラッグをやりすぎて廃人になった人間が見た夢をゲーム化したのが、 マリオだと言うのです。 (引用:Yahoo! ゲーム) 「さよならを教えて」の作中には、「マリオは麻薬中毒者が見ている夢である」といった内容が出てきます。 マリオと「さよならを教えて」の関係はこういったもののようです。 「さよならを教えて」が移植版が発売?ダウンロード版も?.

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